私はとても臆病なので、初対面の人と会うときや人前で何か話すときなどは、心臓がバックバク!逃げたくて逃げたくて仕方なくなっちゃいます。
皆さんにも、そんな経験があるんじゃないでしょうか?
臆病者の私が言うのも何ですが、そもそも逃げることは悪いことではありません!
むしろ、逃げた方がいい場合もあるくらい!
でも、逃げないでチャレンジした方がいい場合も、実はたくさんあるんですよ。
今回は、逃げないことのメリットを、心理療法と絡めながら紹介します。
不安や恐怖と向き合って打ち勝つ曝露療法
不安障害や適応障害、PTSDなどの治療で、「曝露療法」が採用されることがあります。
曝露とは、不安や恐怖に身をさらすこと。暴露療法では、自分が苦手とすることから逃げるんじゃなく、それにあえてチャレンジするんですね。
「これは無理!」と思っていたことでも、慣れてしまうと何ともなることって、多いじゃないですか?
そんな慣れを積み重ねて自信につなげていくのが暴露療法です。
“心の病”の多くは、「逃げること」で悪化します。目の前の不安や恐怖から一時的に逃げても、「悪いことがまた起こるんじゃないの?」と安心できないため、逆に不安や恐怖がひどくなってしまうからです。
逃げ道を塞いでしまえば、現実や自分自身と向き合わなければなりません。それが“心の病”に打ち勝つきっかけになるんですね。
私は、曝露療法の考え方を普段の生活や仕事にも取り入れてみることをオススメしています。その理由を詳しくお話しします。
逃げないでチャレンジすると良いことがある?
私は、曝露療法を最近まで全然知りませんでした。でも、本能的に、曝露療法と同じ考え方をすることが多かったように思います。
たとえば、高校入学直後、人見知りな私は、誰とも話せずに悶々としていました。休み時間はいつも本を読んでい(るふりをし)て、「一人でいるのが好きなんです!」オーラ全開(笑)
でも、本心は「さみしい」――。
だから、GW明けに、私は思い切って、クラスメイトのAさんに声をかけました。「友達になってください!」って。
Aさんは、女子グループに自分から入っていくタイプじゃありませんでした。かといって、私のように、ただ臆病なわけでもなく、自分をしっかり持っているタイプでした。
私にとっては憧れの的であるAさん。声をかけるときは、もう心臓がバックバク!好きな男子に告白する直前みたいでしたよ(笑)
「友達になってください!」の後、私が何を話したのかは、実は全く覚えていません。でも、Aさんとすんなり友達になれたのは事実。それからず~っと、今に至るまで、私とAさんは親友同士です。
ウジウジイジイジな性格の私ですが、高校でAさんと親友になれたことがきっかけで、自分の中で変化が起こりました。
好きな人に自分から声をかけても大丈夫!
そう思えるようになって、初対面の人と会ったり話したりすることが、そこまで怖くなくなりました。
その後、あまり交流の無い男子に告白してフラれて、「やっぱり声をかけるのはムリ!」なんて落ち込んだりもしました。でも、Aさんと親友になったという経験に支えられて立ち直り、また別の男子に告白して撃沈して……をくり返したのは、青春時代の黒歴史です(笑)
低いハードルから少しずつ慣れていくべし!
私は、自分の実体験から、曝露療法の考え方が大事だと思っています。
だからといって、いきなり高いハードルにチャレンジすることはオススメしません!
「水が怖くて泳げない」を克服したいなら、プールサイドで足を水に入れることから始めますよね?
その後、全身を水に浸す、顔を水につける、ビート板を使って泳ぐ、と進めていって、クロールにチャレンジするんじゃないでしょうか?
いきなり水に飛び込んだら溺れちゃいます!
「逃げないでチャレンジ」も、水泳の例と同じですよ。低いハードルから少しずつ慣れていくべきです。
私も、Aさんに声をかけることからスタートしたのがよかったんです。いきなり好きな男子に告白してフラれていたら、一生立ち直れないトラウマになっていましたよ、きっと!
以上、曝露療法の考え方で人生が変わりますよ、というお話でした。
えっ?逃げないでチャレンジしたけれど、ダメだった?ますます状況が悪くなった?
そういうときは、逃げてしまってもいいんですよ。逃げないでチャレンジした自分を「よくやった!」と褒めて、とっとと逃げてしまいましょう!(笑)