最近は日本で台風が大暴れ!
2018年9月の台風21号は、関西方面に大きな被害をもたらしました。
高潮で関西国際空港が水浸しになったり、強風で電柱が倒れてあちこちで停電になったり……。屋根や看板などの大きなものまで吹き飛んだっていうから怖いですね。
そんな台風の仲間がハリケーンです。今回は、ハリケーンにまつわる伝承を、アメリカ・サウスカロライナ州の町ポーリーズ・アイランドから紹介します。
「ハリケーンが来るぞ!」と知らせる幽霊
ポーリーズ・アイランドでは、大規模なハリケーンが起こる前に幽霊が現れるといいます。その幽霊がグレイ・マンです!
グレイ・マンは、住民たちに「ハリケーンが来るぞ!」と知らせる幽霊だったんですね。
しかも、グレイ・マンの姿を見た人の家は、ハリケーンが直撃しても無事だったとか……。まるで厄除けの神様!
グレイ・マンは1822年から1989年までよく目撃されていました。1989年といえば、大型ハリケーン「ヒューゴ」が、アメリカ南東部でたくさんの人命を奪い、大きな被害をもたらした年です。
2018年9月14日にもグレイマンの姿が撮影されました。
誰もいない真夜中の桟橋――。雨風が吹きつけている中、半透明な人型の影がゆっくりと現れて移動していきます。
この影がどうやらグレイマンだったみたい!
というのも、この後、大型ハリケーン「フローレンス」が東海岸に上陸して、大きな被害をもたらしたからです。
グレイマンは、現在もポーリーズ・アイランドを守っているんですね。
嵐で命を落とした男が婚約者と彼女の家を守った
グレイ・マン伝承の背景には、とっても悲しい恋の物語があるんです!
昔々、サウスカロライナ州南東部の都市チャールストンに住む一人の若い男が、婚約者に会うために旅をしていました。
旅の途中で彼は嵐に会いました。乗っていた馬から振り落とされた彼は、泥沼に落ちて死んでしまいました。
彼は死後、婚約者の前に幽霊となって姿を現します。そして、島に住む婚約者に、「今すぐ島を離れるんだ!」と警告しました。
婚約者は幽霊の言葉に従って家族を説得し、一時的に島を離れました。その後、嵐が島を襲って……。
島に戻ってきた婚約者たちが目にしたのは、辺り一面の瓦礫の山。でも、婚約者の家だけは破壊されずに残っていたそうです。
嵐で命を落とした男が婚約者と彼女の家を災害から守ったと信じられています。
夫婦が一生手を取り合って暮らしていくために
嵐によって引き裂かれた男と女――。男は死んでしまいますが、それでも愛する婚約者を守ろうとしたんですね!
悲しいけれども、とってもステキなお話だと思いませんか?
私も、グレイ・マンのような男の人に愛されたいです。そうすれば、どんな災難からも守ってもらえそうですし、何よりも一生手を取り合って仲良く暮らしていけそうですし……。
最近は、“震災離婚”って言葉も耳にします。震災直後で大変なとき、夫が自分勝手にふるまい、そんな夫に妻が愛想をつかして離婚を決意する――。実際にあるみたいですよ、こういうこと。
震災に限らず、自然災害で生活がメチャクチャになると、人間の本性が表れるものです。その結果、夫婦関係が壊れちゃうんですね。
本来は夫婦で手を取りあうべき場面でケンカ別れするなんて最悪!
私は、震災離婚なんて絶対に嫌なので、グレイ・マンみたいな男の人と結婚したいです(笑)