毎年10月31日はハロウィンです。
ハロウィンには、カボチャの中身をくりぬいておばけを作って飾るっていう習慣があります。そのため、ハロウィンが近くなると、街中のあちこちにカボチャおばけが出現!(笑)
今回は、カボチャおばけのモデルになったジャック・オー・ランタンについて紹介します。
ジャック・オー・ランタンの正体は赤ん坊や子どもの霊?
ジャック・オー・ランタンは、闇夜に現れる火の玉のことです。
沼の近くでの目撃談が多いですね。そして、興味本位で火の玉に近づく人は、沼に落ちて溺れるとか……。怖っ!!
ジャック・オー・ランタンの正体は、洗礼される前に死んだ赤ん坊や渇きのせいで死んだ子どもの霊だもいわれます。
ジャック・オー・ランタンは水を汲んできてもらいたいから、人を誘うんですって。そう考えると、可哀そうですね。
とはいえ、ジャック・オー・ランタンというと、ハロウィンのカボチャおばけのイメージ!
有名なRPGゲーム『女神転生』シリーズでも、ジャック・オー・ランタンが「ジャックランタン」としてマスコット化されています。
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ジャックランタンを見ると、「空飛ぶカボチャ!?」って思っちゃいますが、もともとのジャック・オー・ランタンはこんな可愛らしい妖怪じゃありません。
ランタンは、手に持って使えるランプのこと。日本の提灯のような照明器具です。
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ジャック・オー・ランタンは「ジャックのランタン」という意味で、日本だと「提灯ジャック」なんて呼ばれることもあります。「提灯」って訳すと、ちょっとイメージが変わってくる気がしますが、どうなんでしょう?
ジャックは天国にも地獄にも行けずに火の玉となった
「そもそもジャックって誰?」って話ですよね。
いろんなパターンの言い伝えが世界各地にありますが、もっとも有名なのはアイルランドのジャックでしょう。
ジャックはばくちと酒が好きなろくでもない男でした。
そんなジャックに近づく者がいました。悪魔です。悪魔は、ジャックの魂を奪い取ろうとしますが……。
ブチ切れたジャックは「二度と俺の前に関わるんじゃねえぞ!」と言って、悪魔を追っ払っちゃいました。
翌年のハロウィンの夜、ジャックは不健康な生活がたたって死亡します。
魂となったジャックは天国を訪ねますが、堕落した生活をしていた男が天国に入れるはずはありません。しかたなく地獄へ行きますが、そこには、一年前に追っ払った悪魔がいました。
「おまえには二度と関わらねえから、あっちへ行け!」
悪魔はニヤニヤしながらそう言うと、燃え盛る石炭をジャックに投げつけて、地獄の門を閉ざしちゃいました。
天国にも地獄にも行けなかったジャックは、悪魔が投げた石炭を拾ってカブに詰めました。その明かりを頼りに、この世をフラフラさまようようになって……。
火の玉の正体は、カブのランタンをぶら下げたジャックの霊なんですね。
アメリカに伝わったハロウィンでカボチャが使われた
ジャックの話に登場する野菜はカブでした。それなのに、なぜカボチャに変わっちゃったんでしょうか?
ハロウィンはもともと古代ケルト人のお祭りで、ケルト人の国アイルランドで盛んでした。
アイルランドからアメリカに移り住んだ人々は、母国のお祭りをアメリカでも行おうとしました。しかし、問題が……。
ハロウィンで欠かせないジャック・オー・ランタンを作るためのカブが不作だったんですよ。
困った人々はその年豊作だったカボチャを代わりに使ったところ、これがもう最高!
中身をくりぬくのは簡単だし、見た目も鮮やかでキュートだし、もう文句なしって感じです。
その後カブの代用だったカボチャのジャック・オー・ランタンが人気を集めて、今では世界中のハロウィンでカボチャおばけが見られます。
ジャックの霊がアメリカに渡って、カボチャおばけに姿を変えたってことですね。