最近は、電話やメールなどで鑑定してもらえる占いサイトが増えました。
新型コロナウイルスの感染拡大のせいで対面式の占いが難しくなっているので、占い好きなスピ女さんにとって、占いサイトはとてもありがたい存在ですよね。
一方で、顔の見えない占い師さんに鑑定をお願いする占いサイトだと、「本当にちゃんと占ってくれてるのかな?」と不安になることもあります。しかも、ついつい利用しているうちに、利用料が高額になってしまったら……。
そうなったときに困らないように、占いサイトをめぐる法的トラブルを裁判所はどう解決したのかを見ておきましょう。結論からいうと、悪質な場合は利用料の返金を求めることができます!
メールでの個別鑑定に400万円も支払ったのに……
今回紹介する判例(裁判所が出した判決)は、東京地方裁判所平成30年4月26日判決です。
原告のXは、職場の人間関係や家族の病気などで悩んでいて、Y1 が運営する占いサイトを見つけました。
この占いサイトは、会員登録した人の悩みや運勢などを、鑑定士がメールで個別鑑定するサイトです。鑑定師から届くメールの全文を読むにはポイントが必要です。さらに、鑑定師への返信にもポイントを使います。ポイントは、1,500 円で150 ポイント~5万円で7,500ポイントまでの7段階があるんですって。
2014年8月、Xは「無料鑑定」の広告に惹かれて会員登録したところ、なんと、「集中的に鑑定をする方に選ばれた」「○○の波動が現れかかっています」などのメールが返ってきたじゃないですか!
気を良くしたXは多数の鑑定師にメールで相談を続けて、2015年2月28日までにポイントを購入するため約400万円も支払いました。
でも、何かがおかしい。鑑定師からのメールの内容が、どれもこれも似通っている……。鑑定師が95名もいるって話だけど、本当に個別鑑定してくれてるのかしら?自分が支払った400万円はいったい……。
疑念が膨らんでいったXは結局、Y1が実際には個別鑑定を行わず、サイトのシステムを利用して有料ポイントを無駄遣いさせて利益を得ていたとして、不法行為に基づく損害賠償などを請求する訴訟を起こしました。
「個別鑑定」を掲げながら個別に占わないのは詐欺
裁判所は、Y1の行為は詐欺だとして、Y1の不法行為責任など理由にXの請求を認めました。
裁判所は「占いとは、人の将来の運勢や事の吉凶などを自然の兆候や物に現れた形象によって予想をすることである」とした上で、占いの内容や結果については踏み込みませんでした。つまり、「占いが当たらなかった」というような理由で判断したわけじゃないってこと。
そもそも占いが当たるかどうかに拘ること自体に意味が無いと思いますし……。

じゃあ、何が問題だったんでしょうか?
今回の件の問題点は、次の引用からわかると思います。
Y1は、本件各サイトにおいて占い等を行うことを掲げておきながら、実際はこれを行うことをせずに、本件各サイトのシステムを利用してY1 の有料のポイントをXに費消させてY1が利益を得る行為をしているものである。…したがって、Y1の行為は、詐欺に該当するものであり、Xに対する不法行為に該当する。
Y1が運営する占いサイトは、「個別鑑定します」と言いながら、実際には鑑定師が個別に占ったわけじゃなく、機械的に返信メールを送っていただけ(のように思われる)。このことを知らないXにポイントを買わせ続けたんだから、「それって詐欺だよね?」というわけです。
Y1にとっては、95名もいるはずの鑑定師の情報を開示しなかったのも敗因でした。裁判所から「鑑定師がいるっていうなら、その鑑定師の情報を出しなさい」と言われて拒否したら、さすがにサクラっぽいと思われても文句を言えませんからね。実際にサクラだったんじゃないかしら?
今回の判例をまとめると、占いの内容や結果に不満があっても利用料の返還は請求できないけれど、占いの方法が事前に知らされていたのと違う場合は詐欺を理由とした不法行為が成立する可能性がある、といえますね。
信用できる占いサイトを利用すれば詐欺に遭わない
占いサイトが詐欺かどうか疑うのは嫌です。でも、私たちスピ女を「かもネギ」だと思って、「お金を巻き上げてやろう」と考える詐欺サイトがあるのも事実です。
特に、メールやチャットのやり取りだけで完結するサイトは要注意です。鑑定師の顔が全く見えないからです。
そんな詐欺の被害に遭わないためにも、信頼できる占いサイトを利用したいものですね。
だからこそ、実際に鑑師師を指名できて、初回10分を無料体験できる電話占い「ピュアリ」は信用できます。