「自分が自分じゃない」は離人症?解離性障害が不思議体験をもたらす

「自分が自分じゃない」は離人症?解離性障害が不思議体験をもたらす 科学

「自分が自分じゃない」と感じる瞬間って、ありませんか?

私は、幼い頃から、時々「自分が自分じゃない」という感覚に襲われていたんですよ。

最初は「自分には霊感があるの?」な~んて思っていましたが、それはどうも違うみたい。「離人症」だったんだと思います。

私自身の不思議体験と離人症についてお話ししますね。

「自分が自分じゃない」という不思議体験

「自分が自分じゃない」ってなるのは、多くの場合、寝ているときでした。

何かの瞬間にふと目覚めると、自分の肉体が自分のものでないように思えて、「あれ?私は誰?ここはどこ?」状態。頭や指先などを動かしてみますが、その動きに自分が宿っていないんですよ。

もっとひどいときは、部屋が膨張します。天井や壁がどんどん遠ざかっていくんです。『ふしぎの国のアリス』の主人公アリスの体が縮んでいくみたいに、自分が小さくなっていく感じ。

しかも、部屋の膨張現象を他人事として傍観している自分がいて……。大混乱に陥ったところで、ハッと我に返るのはお約束。

たま~に、起きて活動しているときにも、同じ症状が出ました。学校の授業中などにフッと自分を見失うんですね。

すぐにもとに戻るので、ヤバいことにはなりませんでした。でも、これが車の運転中だったら……。かなり怖い!

こうした不思議体験が離人症なんですね。

ちょっとした不思議体験は解離性障害の一種

「自分が自分じゃない」という感覚に襲われる症状は「離人症」と呼ばれます。

離人症は「解離性障害」の一種なんですよ。「解離」っていうと難しいですが、要は、フツーはまとまっているはずの意識や記憶、感覚などがバラバラになることです。一人の人間の中に、何人もが同居しているようなもんですね。

一人の人間の中に複数の人格が存在する多重人格や、自分を呼ぶ声が聞こえる幻聴、記憶が飛んでしまう健忘なども解離性障害に含まれます。

映画などにもなって有名な多重人格みたいにドラマチックな症状があれば、「ヤバッ!」ってなります。でも、子供の頃の私のような「ちょっとした不思議体験」も、実は多重人格の親戚なんですよ。

もっとも、私の場合は生活に支障をきたしていなかったので、そもそも「障害」ではなかったといえば、そうなんですが……。

いくら支障をきたしていないとはいえ、「あれ?私は誰?ここはどこ?」が頻繁に起こるのは気持ち悪いもの。だから、小学生だった私は、「自分が自分でないときがあるんだけど、どうして?」と友達に相談したこともあります。

でも、フツーに生活している友達は???で、私に的確なアドバイスなんてできるわけがありません。友達に失望した私は、それ以来、自分の不思議体験を他人に語らなくなりました。

そんな私が離人症について知ったのは高校時代です。精神病に関する本を読み漁っていたら、離人症や解離性障害の解説があったんですよ。「これ、自分だわ!」って目から鱗でした。

解離性障害になりやすいのはどんな人?

解離性障害になりやすい人には3つの特徴があります。

1) たくましい想像力

想像力がたくましいと、幽霊が見えたちゃったりします。人形やぬいぐるみに話しかける人もいますね。

つまり、解離性障害になりやすいのは、現実と空想とを混同して、不思議体験をたくさんしてしまう人です。幼い子どもに多いのも納得です。

私は幼い頃から空想ばっかりしていました。壁や天井の模様に人の顔を見たり、ぬいぐるみに名前を付けて「友達」にしていたりしました。

幸か不幸か、幽霊と出会うな~んて恐怖体験はありませんでした。でも、『世にも奇妙な物語』とか『あなたの知らない世界』とかを見た後は、怖くて怖くて、しばらくはトイレに行けず……。今では笑い話です。

2) 心に負った深い傷

家庭で虐待されたり、震災で大切な人を喪ったりして、嫌な記憶に心が蝕まれていると解離性障害になりやすいんですよ。

いわゆる「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」なんですが、そこまで深刻でなくても、解離性障害のきっかけになります。

私は臆病なので、誰かに強い口調で怒られたりすると、それだけでもうダメでしたね。今も昔も打たれ弱かったんです(笑)

3) つらいと心を飛ばす

「心を飛ばす」ってのは、自分の身に降りかかっている嫌な出来事を、「自分には関係ない」と考えることです。現実に起こっている苦痛から目を逸らして自分を守るんですね。

子供の頃の私は、誰かに叱られると、頭の中で「叱られずに誉められた自分」を妄想していましたね。何もかもが上手くいったことにしちゃって、頭の中はお花畑……。現実逃避ですよ(笑)

解離性障害になってしまうのはどうして?

解離性障害の原因には、どこにも居場所がないことと、他人に合わせ過ぎることがあるっていいます。

どこにも居場所がないってのは、家庭にも学校などにも、自分が甘えられる人がいなくて、いつも緊張状態にあること。虐待やいじめが分かりやすい例ですね。

他人に合わせすぎるってのは、常に他人の顔色をうかがって行動し、本音を押さえつけている状態。他人に嫌われたり怒られたりするのが怖くて、「空気を読む」ことで頭がいっぱい!

私はそこまで深刻じゃなかったけれど、両方ともありましたね。原因は母でした。

母が厳しくて、遊びも交友関係も何もかもを制限してきました。

私にとって、母は怖い存在であると同時に、愛する存在でもあったんです。だから、母に嫌われたくない一心で「いい子」を演じ、いつも母の顔色ばかりうかがっていました。これが離人症の原因だった……のかしら?

自分に対して「憑き物落とし」をしてみる

離人症を本格的に治療しようと思うなら、精神科や心療内科に相談しましょう。薬をもらったり、カウンセリングを受けたりすれば、医学的に症状を緩和できるはず。

でも、私の離人症は、高校時代からほとんどなくなっちゃいました。

現実を知って汚い女になったから……じゃなくて(きっと違うと信じたい(笑))、解離性障害について知ったからだと思います。

正しい知識があると自己分析できるので、「自分が狂っているわけじゃない」と安心します。もともと、離人症で困っていたわけじゃなかったし、いつの間にか、何となく、離人症とさよならできたんでしょうね。

離人症に限らず、精神的な病気にかかったら、まずは冷静に自分と向き合うのが一番です。

合理的・客観的に自分の症状を分析できれば、私のように症状が軽くなることもあるんじゃないでしょうか?

薬やカウンセリングに頼る前に、自分で自分に対して「憑き物落とし」や「悪魔祓い」を行なってみるといいですよ。

自分一人ではどうしても決められないことって、ありますよね?

それがとっても大切なことだと、なおさら決められなくなっちゃいます。

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