私は太陽が顔を出している日は体調が良く、どんより曇っている日は体調がすぐれません。
私のように、日光を浴びることで活力を得ている人って、多いと思うんですよ。でも、最近は在宅勤務が増えて、日光を浴びない生活をして体調を崩す人も増えているとか……。
それはさておき、太陽とのスピリチュアルな付き合い方の一つに「サンゲイジング」があります。簡単に実践できる方法なので紹介します。
太陽は地上のエネルギー源で崇拝の対象
何世紀にもわたって、世界中の多くの国や地域で太陽崇拝が行われてきました。
エジプト神話では、ヘリオポリス九柱神の一柱のラーが太陽神です。ハヤブサの頭をもった神様です。古代エジプトの王ファラオは「ラーの息子」として神格化されていましたね。
ギリシア神話のアポロンや北欧神話のソールは有名な太陽神です。日本神話では、天皇のご先祖さまとされる天照大神が太陽の女神ととらえられています。
太陽はとても偉大なんですよ。それもそのはず、太陽は地上にエネルギーをもたらしてくれるからです。
植物は水と二酸化炭素からデンプンと酸素を作ります。このときに必要なのが日光。学校の理科で習った光合成です。
植物が存在しなければ食物連鎖が崩壊しちゃいますが、その食物連鎖を支えているのが太陽なんですよ。
私たち人類も最近、太陽エネルギーを利用した太陽光発電を開発して、電力の供給に役立てています。
そう考えると、太陽は本当に神様なのかもしれませんね。太陽って偉大!
太陽を見つめる瞑想で治癒力を利用する
日光には殺菌効果があるのはよく知られています。布団や洗濯物を天日干しすると、紫外線の力で微生物が激減!
一方で、日光に治癒力があると信じる人たちもいます。彼らが実践するのがサンゲイジングです。
サンゲイジングの英語表記は”sun gazing”で、“gazing”は「じっと見つめる」という意味です。サンゲイジングは、太陽を見つめることで、その治癒力を利用する瞑想なんです。日本では「太陽凝視」なんて訳されます。
サンゲイジングは、19~20世紀に活躍した医師、ウィリアム・ホラティオ・ベイツによって開発された視力回復法「ベイツ・メソッド」の一つ。20世紀初頭に代替療法として人気を集めました。効果があるのかどうかは議論された結果、最終的には科学的な厳密性が欠けているとされたんですよ。
医学的には認められなかったサンゲイジングですが、現在でも実践している人たちがいます。彼らが言うには、太陽を見つめることでエネルギーレベルが高まり、ストレスが軽減し、集中力が増し、ポジティブな気持ちになるんですって。
カラーセラピーの専門家、モムタズ・ベガム=ホセイン氏は、太陽を見つめることが人間を太陽の原始的な力と結び付けると考えて、次のように主張します。
「太陽は地球の主なエネルギー源であり、太陽が私たちにもたらす太陽エネルギーは、最古の文明から崇拝されてきました。
サンゲイジングは、私たちがこの自然の生命力と再びつながることを可能にする瞑想の一形態です。最も基本的な形では、太陽を見て、そのエネルギーを取り込むことを含みます。そして、私たちは一日の中でそのエネルギーを放出しながら利用することができます」
サンゲイジングは、月を見つめる瞑想のような他の瞑想と似ています。ベガム=ホセイン氏は、サンゲイジングを通して、人間の内なる平穏とリラックスの感覚が高まると信じ、「いくつかの点で、サンゲイジングは伝統的な瞑想よりも簡単です」と言います。
サンゲイジングのメリットとデメリット
サンゲイジングのメリットには科学的根拠がありません。でも、日光浴のメリットはいくつも報告されてきました。
太陽は周期的な運動をして、毎日昇ったり沈んだりします。ベガム=ホセイン氏は、この周期とつながることが、人体の自然なリズムを調整するのに役立つと考えているんですよ。
「サンゲイジングで太陽とつながることで、私たちの体の概日リズムが適切に機能するようになります。体がこのように同期していると、代謝が良くなり、全体的な健康に役立ちます」
ベガム=ホセイン氏によると、サンゲイジングには他にも、ホルモンの分泌に関与する内分泌系の一部である下垂体を活性化することに加えて、近視の改善、メンタルヘルスの維持、スピリチュアルな自己の向上の効果もあるんですって。
一方で、日光に当たり過ぎるとがんのリスクが高まることはよく知られています。
それから、人間の目はとても敏感なので、直射日光にさらされるのは好ましくありません。日光網膜症や白内障になることもありますし、場合によっては失明するから要注意!
サンゲイジングは誰でも簡単にできる
ベガム=ホセイン氏が提唱するサンゲイジングの方法は簡単です。次のことに気をつけて、太陽を見つめるだけです。
- 瞑想に適した屋外スペースを見つける。
- メガネやコンタクトレンズは着用しない。
- 窓や温室など、ガラスやプラスチック越しに見つめない。
- 可能ならば裸足で行う。
サンゲイジングにふさわしいのは、紫外線が最も少ない日の出と日の入りの時間帯。正午は紫外線が強いので、サンゲイジングをしてはいけません。
まずは、深呼吸して準備します。ゆっくりと時間をかけて体をほぐした後、太陽を見つめます。
初心者は最大でも5分程度しか太陽を見つめられないでしょうが、慣れてくれば30分間見つめることもできるでしょう。自分に合った長さで見つめることが大切です。
必要に応じて目を細めるのもOK。目に不快を感じたり、イライラしたりした場合は、すぐにやめるのもポイントですよ。
瞑想が自然に終わったら、ストレッチをして、サンゲイジングは終了。
これらを行うことで、皮膚や血液、チャクラ、臓器、筋肉、骨が目覚めるんですって。
ベガム=ホセイン氏の方法以外にも、サンゲイジングの方法はいろいろ提唱されています。ただ、科学的根拠がないこと、やり過ぎは健康を害することは覚えておきましょうね。
自分に合った方法でサンゲイジングを実践してみてください。